2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧
ルーシーの目の前にある皿の上には四つのチップスが並んでいた。大きさは少し違うものもあるけれど、全て綺麗なきつねいろに揚がっていた。これならお客さんに出しても恥ずかしいことなんてない。 「でも、まだ足りないわ…」
二章 信じること、それが強さだ。 一点の光もない。何も見えない。すぐそばにいるはずの顔すらまったく見えないし、どこに壁があるのかもわからない。ごつごつとした岩に覆われた足元が、ひどく不確かなものに思われる。地面が、揺らぐような錯覚さえ覚えた…
闇。暗い闇。の中……。 闇だから暗いのは当たり前かもしれないけれど、何しろ暗いんだここは。暗闇だ。 真夜中のデパートというのはね、本当に暗い。昼間は煌々と照明が点いていて、さらに人々が集まって賑わう場所だから、そのせいで余計に夜中は真っ暗に感…
空は白く、澄み渡っている。肌を刺すような寒さが全身に染み渡る。だがまもなく、そんなことなど感じられないほどに、自分たちは熱く燃え上がるだろう。 「敵情はどうなっている?」 「すでに顕現したホワイトキャッスルより敵部隊が送り込まれています。ど…